
雨糸を編み、唄を食べる貝の音を聴き――ただそこに在る世界を記録する。あぁ、この世界に私も住みたい。そして隈なく記して歩く学者たちの一人になりたい。――漆原友紀(『蟲師』『水平線のネラ』(ともに講談社刊))時の薄絹をまとえば霧のなかを泳ぐ鯨になれる。クマグスさん、さようなら!――今福龍太(文化人類学者・批評家)===〈これは、昔々のお話かもしれませんし、遥か未来のお話かもしれません〉“現在“の地点から見ると、地上に人間は随分少なく、まだ世界に未知のものがある“かもしれない“という存在のゆらぎが漂っている時代。雨で布を編む民。貝のレコード。生きている電気。木地師たちの棲家。空から落ちた鯨。「時間」と呼ばれるそれらのゆらぎを、観察・調査・収集する研究者たちの民族誌(エスノグラフィー)。第30回手塚治虫文化賞[新生賞] 作家が描く幻想人類学。「オモコロ」連載時から大幅な加筆改稿を行った完全版。 作者はサイトウ マド。 出版社はKADOKAWA。 最新刊発売日は2026-11-12。